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広告のモンの向こう側へ

「広告」は、ビジネスの世界と表現の世界、全く別の論理の営みをクリエイティビティをもって繋ぐことで、経済の推進に寄り添い、時代を象徴する文化がうまれる瞬間に立ち会い、人の心を豊かにすることに関わり続けてきました。

2025年。AI時代の到来、旧来のマス・メディアへの不信感、計測可能?なデジタルメディア、 ファクトとフェイクが交錯するSNS、、、テクノロジーが発展し、メディアの様相が大きく変わり、コミュニケーションの構造と評価の仕方が大きく変わった現在。「広告」の置かれている状況も大きく変化しています。

ものを売る、買うことに対する世の中の考え方の変化。広告の効果を可視化することへの欲望の高まり。求められやすくなった短期的な成果、わかりやすい反応、企画書で説明しやすいアイデア。常に細心の注意を払わなくてはならない法令遵守や倫理観。意識すべきことがより多様化、高度化、明確化して、従来の知識、意識、方法論だけでは難しい局面がたくさん起こっています。

大きな変わり目。今、「広告」の仕事はなかなか大変です。

これ、人生をかけてやるべき面白い仕事なのだろうか、、と不安になるときもあります。

それでも、我々がこの仕事を選ぶ理由。それは、人間に許された、知的で理性的、本能的で感覚的な、クリエティビティという力こそが、よりよい社会をつくることに貢献する大事な力と心から信じているからです。「広告」には、そのクリエティビティの力を信じる人たちが集まっています。

他者と出会うため、互いの理解をすすめるために存在する「コミュニケーション」という極めて人間らしい行為と真摯に向き合うのが「広告」です。人間が人間である以上、普遍的な原理は間違いなくあります。変わる素晴らしさだけではなく、変わらない本質もある。

「人間とは?」が問われる今だからこそ、「広告」の話をみんなでしたいと思いました。

広告業界には、いろんな活躍の仕方、いろんな生きていき方があります。自分たちのクリエティビティの使い方は常に更新され広がっています。自分らしく、楽しく、美しく、どう社会に役立つか。それを見つけた人、それを模索し続けている人が集まります。

クリエティビティの可能性を信じるたくさんの才能とアイデアと出会う1週間。常に自分を更新し続ける大先輩たちの声、いま現場の最前線にいる若い才能の熱い訴え、業界の外のお付き合いのある方々からの冷静なツッコミ。その全てに様々なヒントがあるはずです。広告に興味ある人も、ない人も、たくさんの人に来てもらいたいです。